Nov 16, 2009

「きみが選んだ死刑のスイッチ」(森達也)

すっかり大人なワタクシでありますが、今年から始まってる裁判員制度ってのにどー対処していいのか、未だにわかっておりません。

だいたい「証拠を見て判断する」ってのは、どんくらい突っ込めるもんなのでしょうか?小さい頃から推理小説ばっかし読んでたワタクシなので、ノリノリでのぞむと、かなりうざいことをやらかしそうです。

まー、まず「出てくる証拠全部を疑っていいのかしらん?」です。「これが凶器でここに指紋があるから」とか言われても、「被告人は右利きなんですかー?」とかね。「親指の指紋がここにあるってことはー」って言いたくなるんやろなー。

「自白調書がこーですよ」って出されても、「いやいやいや、無理やりハンコ押さされたかもしれないし」とかね。もーこれはしょーがないっす。ミステリー好きのサガです。「証拠出されたら疑え」フラグです。

今まで散々「最初に疑われたもんは無実」ってもんを読んでるわけなので、真犯人が警察やったり弁護士やったりってのも読んでるわけですよ。「みんなみんな偽装工作を行ってるにちがいないー」ってなりそうやしー。頑張れば頑張るだけうっとおしい人になりそーですよ。一緒にやることになる人すいません。

それはそれで置いといて、もひとつ気がかりなのは「裁判員になったら『死刑』って言わないとあかんかもしれないねんなー」ってことです。こっちのほうがブルーです。そのまま結審しちゃって執行とかされた日には「どーしよー」です。

「一生出られません」的な刑がないから、それの代わりに死刑があるのかなーとは思うのですが、ここらでちゃんと「裁判とはなんぞや」を勉強しよかと思って「きみが選んだ死刑のスイッチ」を読みなおしたのでありました。

これは「よりみちパン!セ」の中の1冊なんで、対象が中学生の本です。わかりやすい「学級裁判」の例から始まり「裁判」がどーゆー歴史をたどって、今の形になってるかを説明してくれてるのですよ。

裁判の歴史の最新にあたる「裁判員制度」についても章を取って説明してるし、刑罰っちうたら絶対かかわってくる死刑についても触れられておるです。

書いてるのが森達也なので「調査した事実」と「自分の意見」が混ざってるとこがありまして(死刑も裁判員制度も反対派)。なので「この人はこー理解してる」を踏まえて読む必要はあるかと思うのですが、かなり噛み砕いて理解しやすく書いてあるのでオススメっすよ。

で。これを読んでみたところ「やっぱし裁判員になったら、うざいくらいに突っ込むべきかなー」と考えを改めたワタクシなのでありました。だって「冤罪」とかの過去例とか出されたらねー。それも「証拠が作られた」みたいなやつ。今もなくなってないらしいし(でもそんなん素人にどーせーとおっしゃるのでしょうか)。

あと、マスコミ&世論が「極刑にしなさい!」って盛り上がってるよーな裁判にあたりたくないなー。守秘義務で出せないよーな証拠で減刑にしたってぎゃんぎゃん騒がれちゃいそーやし。あー、考えたら考えるだけブルーになりそーですね。

ってなわけで、こんなに具体的に悩んでるのは、こないだ「裁判員になった」夢見たからなのでした。しかも被告人は「実はなにもしてません」とか証言して盛りあげるし。当然頭の中で「ちゃーん、ちゃららーん♪」って「逆転裁判」の「追求」が流れて更にもりあがっちゃうし。すごーく緊迫して疲れる夢でした。

ってなわけで、裁判員になるまえに一回目を通しておいていい本やと思うです。裁判員制度ってやつは、そんくらいのシミュレーションして真摯に取り組んだ方がよいような気がしますです。この本読んだら、ワタクシみたいな変な夢見て疲れることができるかもー。