Nov 18, 2007

「銀輪の覇者」(斎藤純)

本を読むときに、勝手に映像化しながら読む傾向にあるワタクシ。この本は映像化すると気持ちいいっす。ツーリングとかサイクリングとか、周りの景色を楽しみながら走るタイプの人にはお薦めー。自転車ロードレースを体感できるですよ。

舞台は昭和9年。九州から東北までの自転車ロードレースが開催されます。賞金もかかってるんで一攫千金を狙って、チャリ乗り自慢が集結ー。数日かけて北上していく間にいろんなことが起こるって話であります。

「ツール・ド・フランス」みたいに、一般道を爆走していくってな「ほんまかいな」なレースは、実際昭和初期まであったそうで。こっから「オリンピック」って目標が出てきだしてアマチュア化へ方向転換していく中で、こーゆー「賞金出しますよレース」がなくなっていったそうな。

そんな「大日本サイクルレース」には、一攫千金狙いの素人さんが集結しました。チームで参加するプロもいまして。参加量やら賞金やら自転車の提供やら、ブツと物と金が集まるとこにはそれなりな思惑が混ざってくるわ、「アマチュア化運動推進派」はこれまた何やら企んでくるわ、新聞記者さんもネタがありすぎて困っちゃうぞ状態でスタートするわけです。

話が進むにつれ、参加者や開催本部の事情やら、いろんな裏が「何かわからんけど何かあるに違いないー」な「チラ見せ」状態で出てきます。なのでワタクシとしては「えー、それがどー関係してくるねーん」とか、「そんなん絶対ばれたらやばそーやん。うわうわ」とか、とにかく忙しい状態になるわけですよ。

ま、ミステリー的にはその辺が「謎」って感じで盛り上がるのでありますが、もうひとつ「自転車ロードレース」をすごーく臨場感たっぷりに書いてあるので、こっちはこっちで楽しめちゃうのですね。

レースに出場してる選手目線で細かくレース描写が書いてあるので、ワタクシも一緒にチャリで北上してる気分になっちゃうわけです。峠を越えるときはしんどくなっちゃうし、沿道の声援は嬉しくなっちゃうし、水を補給してたら一息ついちゃうし、周りの景色描写もええねんなー。ツーリング気分も味わえちゃうわけです。

そんな選手気分で読んでるとこに新聞記者が並走して話しかけてきやがるわけですよ。そのたび「うるさいわー。忙しいんじゃー」と逆上してたのですが、本編ではちゃんと対応しててねー。紳士やわー。いやー、実際のロードレースでもあんなに話しかけたりしちゃうもんなんかな?あれはジャマやと思うんやけどなー。

いろんな人目線で話が展開するため、レースが進むにつれて気になる人が続出ー。「この人にも頑張ってほしいけど、この人も大変みたいやし、誰を応援したらええねーん」とワタクシが迷いまくってる間にもレースは進みまして、終わりで「えー、もう終わっちゃうのー」って思った話は久しぶりやったですね。「脳内サイクリング」が楽しかったのでもうちょっとレース続けたかったです。

作者の斎藤さんは確か「W650」に乗ってたはずで、ワタクシはそっちで名前を知ってたんやけど(mixiの「W650」コミュにも書き込んでたし)、バイク関連の本も書いてたはずなんで今度はそっちを見てみようかなー。ちうかね「ル・ジタン」が合わんくて、今まで放置してたのでする。失礼しました。

ちなみに。この本で「人気投票」するっちゅーんやったら「越前屋」に2票で「教授」に1票かな。一気に読めるんで文庫で読む人は上下巻とも入手してから読むのがお薦めっすよヽ(´ー`)ノ

Edit this entry...

wikieditish message: Ready to edit this entry.
















A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.