Aug 16, 2005

「下妻物語 - ヤンキーちゃんとロリータちゃん」(嶽本野ばら)

「下妻のジャスコはあたいらにとって、最もシブい場所なんだよ。」「お前もこれから下妻で生きていくには、ジャスコのお世話になるに決まってる」(by イチゴ)のジャスコネタがお気に入りのワタクシ。気軽に読み始めたのでありますが、面白くて一気で読みきりました(風呂で)。茨城県下妻(田んぼだらけ)が舞台の「ロリータ命」の桃子と、「ヤンキー命」のイチゴのお話であります。深田恭子と土屋アンナで映画化されてるんよね。見てないけど。

さて、「ロリータちゃん」桃子はテキヤのおとーさんと一緒に尼崎から下妻にやってきました。大好きなブランドは「BABY,THE STARS SHINE BRIGHT」であります。「どんな困難があろうと、ロリータは私の存在理由」言い切ってます。毎週電車で代官山のショップまで2時間かけて通っております。宝物は「足元はこれ」と決めてる「Vivienne」のロッキンホースバレリーナです。

もう一方の、「ヤンキーちゃん」イチゴは「走り専門・喧嘩上等」下妻最強レディース「舗爾威帝劉(ポニーテール)」に所属。お気に入りブランドは「寅壱」であります(超超ロングのニッカボッカ・紫が正装)。本体にいろんな部品をくっつけて15割増くらいさせた「HONDA LEAD(50cc)」が愛車です。重すぎて30km/hしか出ません。桃子がインターネットオークションに出した、ヴェルサーチのばったもん(テキヤのおとーさんが作りすぎたもの。尼崎では大ヒット商品)を買いにきたのがきっかけで、二人は知り合いになるのであります。

この趣味の全く違う二人が、何やかんやと一緒にいろんなことをやらかし、自分の意見を言い倒していくうちに、お互いのことがだんだん理解できてきてってな「友情話」なのであります(簡単にいうと)。ただし「乙女はハードボイルド」論者の嶽本野ばらだけあって、どっちもが「相手の趣味に合わせよう」なんちゅー努力はかけらも見せないところが男前っす。どっちもが「自分のほうがかっこいい」と言い切ってます。

ま、設定が面白いってのもいいとこなのですが、面白さに拍車をかけてるのがイチゴの大バカぶりであります。もー思いっきりツボに入りまくりであります。大好きっす。「こいつはアホか」から「絶対アホや」への確信をつけるのが早かったなー。基本的に物を知らんのやけどね。そしてそんなアホなことでも自信たっぷりに勝ち誇ったように言い切る姿は、もう「神々しい」と言ってあげてもいいかな。そら桃子も喜々として突っ込みまくるっちゅーねん。「御意見無様」て。あほー。

話は桃子の一人称で進むので、どちらかといえば「ロリータ寄り」っす(サンテレビが「阪神寄り」みたいなもん)。ヤンキー側で落とす形になってますが、ま、今日日おるんかどーかのベタヤンキーやからね。嶽本野ばらはロリータの教祖さんらしいし。桃子は分身らしいから。ちなみに「たけもとのばら」っすよ。おとこの人っすよ。HPはこちら

ワタクシ、嶽本野ばらの名前と顔で3歩くらい引いてしまってたんで、これが初野ばらちゃん体験なのですが、他も読んでみようかな。でも耽美系とからしいからなー。どしよっかな。まず続編の「下妻物語 - ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)」あたりが手堅いかな。ジャスコネタも健在らしいしね。今出てる「ダ・ヴィンチ」でVivienneジャラジャラ付けた写真でキメキメでインタビューされてます。

とにかく「下妻物語」。読後のスッキリ感がかなりのもんなので、「なーんかスッキリする本が読みたいにょー」ってな方には相当お勧めであります。案外「友達に対する接し方」みたいなとこで、大人なワタクシでも共感できるとこもあったりなんかして。ちうことは。ワタクシもハードボイルドやったちうことかな(気が付いてませんでした)。

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