Mar 06, 2005

「8時だョ!全員集合の作り方 - 笑いを生み出すテレビ美術」(山田 満郎)

この本は「8時だョ!全員集合」の舞台美術デザインを担当してた山田満郎さんが、「あの仕掛けはこーやってたんだよー」とか種明かししてくれてる本であります。「全員集合」ちうたら前半のコントとか後半のコントとか、とにかくセットにかなり仕掛けを入れたもんが多かったから、ワタクシとしては単純に「一気にピンポン玉が落ちてくるやつとか、どーしてたんやろ?」とか「ジャンボマックスの中身どーなってるんやろ?」とかの謎も気になるし、その他にも懐かしいセットの話が満載となれば、当然興味ワクワクなのであります。

「全員集合」ちうのは、いかりや長介がネタを考えて「こんなセットできるかなー?」って形での発注やったそうでありますが、山田さんのすごいとこは「TBSの美術に不可能はない!」って1回目に言い切ったちうとこで。結局無理難題を言われても「できません」って言ったことない、ってのがかっちょいー。でも予算とかの関係上、お金がなくなってくると一番安くあがる「学校コント」にしてもらってたらしいのでありますが。ちなみに一番金がかかるのが「ジャングルコント」。ぬいぐるみいっぱい出るからねー。

山田さんは全舞台デザインスケッチを、ちゃんとファイルで取ってるそうで、そのスケッチもふんだんに登場してます。「かあちゃんコント」の雨どい外れるやつとか、トイレのドアが勝手に開いちゃう仕掛けとかも、全部注釈で書かれててすごく見てて楽しいっすよ。部屋の中の階段がいきなり坂に変わっちゃう仕掛けとか、加トちゃんの「ひっくしゅん」で潰れる棚とか、「おおおおおおお」って嬉しくなっちゃいますな。

始まる前に緞帳を上げておいて、前半のコントセットを見せておいてから始まるってのも、この人のアイデアやそうです。「セットを見せておいたほうが、これから何が始まるのかワクワクするでしょー」ちうことなのですが、テレビで見てるといきなり始まるからよくわかってなかったけど、実際に見に行ってた子どもは、CMの間中ワクワクしてたんやろなー。いいなー。

小道具担当の人との「当時を振り返り対談」も載ってて、いろんなぬいぐるみをいかに可愛くするかとか(ヘビとかカエルとか)、ウンコを数えきれないくらい作ったとか、タライと洗面器は昔のやつの方がいい音とか、ヅラには地金を入れてたとか、消火器の粉を龍角散にしてたとか、志村がよく持たされた弾まないバレーボールとかの情報が満載であります。

そんな中でもワタクシのお気に入りは「1.8Mのウンコをトラックで運んでる途中で表参道で落とした事件」やなー。表参道に落ちてる黄色いでかいウンコ(スチロール製)見てみたかったなー。すぐTBSに連絡がきたちうのも素晴らしいっすね(ちなみにウンコのベストは高さ21cmで3巻半やそうです)。

後半は、実際にコントのVTRを見ながら「あー、あそこが既にグラグラしてるのはあぶないなー」とか「ここで加トちゃんがくしゃみするタイミングで、自分で芯棒抜いてるんですよ」とか、種明かししながら前半コントを鑑賞ってのをしてます。DVDやったオーディオコメンタリーで入りそうなやつっすね。ちなみにDVDにも入ってるパトカーが屋根に飛び込んでくるやつは、「じゃーん」って終わってすぐCMに入らないで「NAI NAI 16@シブがき隊」の歌やったらしいっすよ。すげー。

「全員集合」関連の本で言えば、「8時だョ!全員集合伝説@居作昌果(番組プロデューサー)」とか「だめだこりゃ@いかりや長介」とかあります。でも個人的にこの2冊は「こんなに大変でした」がメインっぽいので、読んで後味スッキリってもんではありません。「裏では大変やったのねー」は充分伝わるんやけどね。その点この本は山田さんが「いやー、あれは楽しかったんだよー」ってトーンで最後まで行ってくれてるので、読んでてスッキリであります。「そんだけ楽しんで作ってくれてて嬉しいっすー」って気分になれていいっすよ。

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