Feb 11, 2005
「超・殺人事件」(東野圭吾)
やっと文庫がでましたー。なので買っちゃいましたー。これって新刊で出た時に「日本推理作家協会・除名覚悟!」みたいな帯やったんで、「何書いたんやろー」ってちょっと気になってたのであります。東野圭吾は「白夜行」「秘密」「悪意」「天空の蜂」とかの「正統派」あり、「どちらかが彼女を殺した」みたいな「一回半ひねり」もあり、「名探偵の掟」「毒笑小説」「怪笑小説」のような「ブラックユーモア系短編」もありーのの、いろんなパターンのある人なのでありますが、これは最後のパターンでする(ちなみにここに挙げたのは読んだしお薦めっす)。
「名探偵の掟」が「推理小説における名探偵のお約束」を題材にしたものやったのに対して、これは「推理小説を作っている人(作家、編集者、書評家、読者、出版社)」を対象にしてるのであります。おちょくってます(たぶん)。皮肉ってます(おそらく)。笑いものにしてます(結果的に)。そら「問題作」って言われるわなー。ちなみに短編集で各作品は「超○○殺人事件」ってタイトルがついておりますが、謎解きものではありません。
例えば「超税金対策殺人事件」は、確定申告で「税金をすんごい払わなくてはいけないぞー」と会計士に言われた小説家が、「必要経費を増やさねば」って考えて、連載中の小説に手を加えていく話であります。「超理系殺人事件」は推理小説を買ったら、専門書並みの難しい用語満載って話やし、「超長編小説殺人事件」は、「最近は本が分厚くないとダメなんで」って500枚の作品を2000枚に増やせって編集者が言い出す話やし(またそのムダな増やし方が具体的)。
とにかくここに出てくる9つの短編は全部「はいはい、これってあの本のことやー」って名指しで挙げられるくらい、リアルなのであります。面白くするために全部オーバー気味に書いてあると思いたいけど、実際マジなんかもなー。「東野圭吾公式HP」では、本人の一言コメントが各本に書いてありまして、(c)が付いてるんで転載しないけどね(「Booklist」のコーナーから見ちゃってくださいな)。よりにもよってこの本を読まずに書評書いたやつがいたとはー。そら「ぜひショヒョッ○ス(「超読書機械殺人事件」に登場する自動書評作成機械)を購入するべきである。」って言われるわ(あ、転載しちゃった。一文字抜いとこ)。
一気に読んでしまったワタクシでありますが、一番ドッキリしたのは最後に「解説」がついてなかったことかな。文庫には普通あるやんね?内容があまりにマジすぎて何を書いても差し障りがあるから、誰も書けなかったのかなー。ただ単に「解説なしでいっか」ってことならええんやけど、「文庫書き下ろし」とか以外はあるもんやと思ってたから。深読みしすぎなんかなー。
ってなことを、たらたら書いておりますが、推理小説好きの人にはお薦めっすよ。これを読むと今まで読んだ本を反芻して2度楽しめるので。面白くなかった本が何で面白くなかったのかわかったりするかもねん。とりあえず東野圭吾には、ええ加減「直木賞」あげちゃってほしいっすよ(ノミネートばっかしやからね)。
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